番外編 MS-DOSのインストール

皆さんはMS-DOSというOSをご存知でしょうか?
Windows95以前のパソコンを触った事がある人やPC-98x1を使った事がある人には馴染み深いでしょうし、
Windowsマシンしか使った事が無い人には何のことだか分からないかもしれません。

MS-DOSは、「Micro-Soft Disk Operating System」の略です。マイクロソフトが開発したi8086系CPUを搭載したPCのOSです。
IBMが同社初のパソコンであるPC/ATに採用したことで爆発的に普及し、パソコン用OSの標準となりました。
PC/AT機以外にも、このページに良く出てくるNECのPC-9801シリーズなどにも移植され、標準搭載されました。

MS-DOSの解説については他のページに譲るとして、ここでは今更ながらMS-DOSのインストールを行ってみます。
とは言うものの、肝心のPC-9801の実機がのっぽの家にはありませんので、Anex86上で行います。
ちなみに、Anex86の簡単なマシンスペックは以下の通りです。

CPU Cx486DLC (とCPUチェックプログラムで出てきた)
本当は、i486相当のCPUが載っているらしい。
メモリ 14.6MB
Anex86の仕様上(DOSの仕様?)、これが限界。
FDD 2HD × 2
HDD 80MB×2
ユーザー設定によっては数百MBも可能。
サウンド PC-9801-86相当

※ 実行中の画面は640×400 そのままを貼り付けています。かなり重たいと思いますが、お暇であればお付き合いください。(笑

まずは、MS-DOS Ver.6.2のシステムディスクを入れて起動します。するとインストールプログラムが立ち上がります。

固定ディスク(HDD)とフロッピーにインストールできますが、通常はHDDを選択します。
メニューでHDDを選択すると、システム管理情報が不正と出ます。フォーマットしていないので当然ですが。(笑

HDDをフォーマット(初期化)しないと使えないので、HDDをフォーマットすることにします。
上の画面でリターンキーを押すと、HDDの初期化が始まります。HDDの容量に比例して初期化に掛かる時間も増えます。
HDDの初期化が終わると、MS-DOSで使用する領域を確保します。
一つのHDDを丸ごと1ドライブに設定することもできますし、2つに分けて2ドライブとすることもできます。
ここでは丸ごと1つのドライブとします。81MB全部をMS-DOS用として確保します。
確保する容量を入力すると、このような画面が出てきます。しかし、処理速度が速いためか、あっという間に終わってしまいました。

ちなみに、PC-9801VX4でこの作業を行うと、ゆっくりと領域確保します。
領域が確保できたHDDは、一度再起動しないと使用することはできません。
実機だと「ピポ」と音がして再起動が掛かるのですが、Anex86では実行画面が閉じます。なので、もう一度実行しなおします。
再起動が掛かると、再びFDDのシステムディスクから起動をし、MS-DOSのシステムファイルのインストール\作業へ入ります。

まずは、MS-DOSのシステムファイルを入れるディレクトリ(フォルダ)を作ります。特に問題が無い限り、DOSのままで問題ないでしょう。
そのままリターンキーを押します。
すると、FDDが読み込みを開始し、システムファイルが転送されます。
FDの中には「FORMAT.EX_」などという、拡張子の最後がアンダーラインになってるファイルが多数あり、元に戻しながらHDDへインストールします。
1枚目の転送が終わると、ディスク2の内容をインストールしていきます。画面に従いながら全部で8枚インストールします。
ちなみに、ディスクの中には「format.ex_」といった、拡張子にアンダーバーが付いた圧縮ファイルがあり、インストール時に解凍されながらコピーします。
全てのディスクのファイル転送が終わると、環境設定ファイル(CONFIG.SYS,AUTOEXEC.BAT)が作成されます。
CUSTOMコマンドで変更できると書いてありますが、基本的には環境設定ファイルを自分で書き換えて設定する必要があります。
全てのインストール作業が終わると、再び再起動を促されますので、リターンキーを押して再起動をかけます。
再起動が掛かると、HDDの起動メニューが表示されます。必要なドライブを選択して起動できます。

今はパーテーションが1つしかないので選択できるドライブも1つですが、2つに分けるとそれぞれの起動ドライブとして設定できます。
先ほどDOSをインストールしたドライブを選択し、起動するとCONFIG.SYSを読み込んでドライバーがインストールされます。
メモリ関係のドライバ、プリンタドライバ、シリアルドライバ、日本語入力ドライバが常駐したようです。
CONFIG.SYSのドライバが常駐すると、AUTOEXEC.BATに書かれているコマンドを実行します。初期状態ではDOSSHELL.EXE(MS-DOSシェル)が起動します。
MS-DOSのインストール作業はここで終了です。
あとは自分に合わせた環境設定をして、アプリケーションやゲームなどをインストールすればOKです。

ちなみに、MS-DOSの基本操作は全てキーボードで行います。マウスは基本的に使いません。
マウスドライバを入れれば使えるソフトもありますが、やはりキーボードでのオペレーティングが主になります。
MS-DOSでマウス操作はある意味邪道だと、のっぽは思っております。


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