のっぽさんのPC履歴

のっぽが所属してた「電気技術同好会」とは、名前こそ良いものの、本来の活動はほとんど行っていませんでした。(爆
しかし、名前だけの同好会とはいえ、一応先輩も在籍していて、時々部室に顔を出すことがありました。

そんなある日、その先輩が妙な機械一式を持って部室に入ってきました。
のっぽ:「先輩、これは何をする機械なんですか?」 
先輩:「これか? これはMIDI音源と言って、パソコン上で音楽を流したりする周辺機器だ。聞いてみるか?」

その先輩は、持ってきたMIDI音源とやらと前出のXa7をRS-232Cケーブルでつなぎ、フロッピーに入ってるソフトとデータで音源を動かし始めたのです。
すると、何処かで聞いたような曲が流れてきました。よく聞いてみると・・・うちの高校の校歌じゃん! しかもロック調だし。(笑
この先輩、一体何を考えてるんだろうか? 校歌を作るのは良いとし何故にロック調にする必要があるの?? 謎は深まるばかり。
それから、「ラジオ体操第一 ロックバージョン」とかも作っていたらしく、MIDI音源で流していた。こんなんでラジオ体操できんじゃろ!

のっぽやわんわんが首を傾げてると、「冗談はさておき、お前らに是非聴いてもらいたいデータがある。聴いて驚くぞ」だそうな。
すると、これまた聞いた事がある曲が流れてきました。しかもすごく綺麗な音!。その曲は「Sweet on You」という曲でした。
曲名で検索を掛ければどんな曲かすぐに出てくると思いますが、とあるゲームのオープニングの曲です。

Sweet On You MP3ファイルで906kBあります。
音質を落としていますが、本物はもっと綺麗に聴こえます。

え? 何でこんなゲームやってるかって? それはのっぽの高校は 実 質 男 子 高 校 だからです。
のっぽが在籍していた電子科は40人全員♂。他にもわんわん在籍の建築科など、合計9科あります。
まぁ、そもそも電子科にはヲタな奴が多数在籍しており、類は友を呼ぶという、あれですよ。(爆
女の子も居ることは居るのですが、科が別な上に交流が無いので出会うことがありません。

余談ですが、のっぽの嫁さんも同じ工業高校を卒業しています。学科こそ違いますが6年先輩です。
しかし、うちの嫁さんも実はアニヲタということが結婚後に判明しました。
普通ならクリーミーマミのDVDボックスをボーナスで買ったり、ビデオを全巻揃えたりはしないと思いますが。
結婚前からうすうすと感じてはいたのですが・・・まぁ、特に反対する理由も無いのでいいんですけどね。(笑

話が逸れてしまいましたが、先述のMIDI音源にのっぽやわんわんはえらく感動してしまいました。こんなのがあるのか〜。
その音源は、「Roland SC-55]という音源でした。PC-98とはRS-232Cを経由して接続されています。

一度こんな物を聴かされてしまうと、のっぽはどうしても欲しくなってしまうという、タチの悪い虫が疼きます。
しかし、小遣いは\3,000/月。手が出せる代物ではありません・・・そうだ! バイトすりゃいいんだ!
ということで、MIDI音源を購入すべく、またプラスチック工場でアルバイトに励むことになりました。

バイトで稼いだお金を握り締め、行きつけのPCショップ OAシステムプラザへ出向くことになりました。
のっぽ:「すんませーん、MIDI音源とやらを探してるんですけど。」
店員:「MIDI音源ですか。とうとうその領域に足を踏み入れてしまったんですね〜。」

そんな意味深な冗談を店員さんは言いながらMIDI音源のコーナーへ案内してくれました。
店員:「初心者の方だったら全てフルセットになってるやつが良いでしょうね。値段も手頃ですし」
見てみると、「Roland SC−55 ST」とスピーカーやケーブル、シーケンスソフトがセットになっている物でした。
値段は忘れてしまいましたが、けっこうしたはず。しかし欲しいものなのでその場で購入して帰りました。

※ この選択が、後日「しまったぁ〜 使い勝手が悪いぞゴルァ!」というハメになってしまうんですけどね〜。

早速、先輩にもらったMIDIデータと再生ソフトを使って、MIDI音源を動かしてみました。やっぱりいい音が出るね〜。
FDの中には、とあるゲームのBGMやキャラクターのテーマソングがぎっしりと入ってあり、なかなか聴き応えがありました。

音源購入から数週間後、わんわんも先輩に触発され、MIDI音源を買ったので部室で使っていいかと聞いてきました。
のっぽは、特に反対する理由もないので、二つ返事でOKを出しました。後日、わんわんはその音源を持って部室へ。
しかし、のっぽの音源とは様子が違います。液晶ディスプレイはあるわボタンがあれこれ付いているわ、のっぽの音源とは大違いです。
その音源は「Roland SC-55 mkU」という音源でした。知ってる人には有名なGS系のスタンダードな音源です。

ちなみに、のっぽの音源は音源チップなどの中身こそSC-55mkUと同じですが、液晶やボタンは存在しません。
この液晶や各種設定ボタンがあるのと無いのとでは、曲の編集作業の効率が全然違うことにようやく気付きました。
「しまったぁ〜 mk2にしとけばよかった!! 使い勝手が悪いぞゴルァ!」というハメに陥ってしまいました。何ともオマヌケ・・・。

しかし、今さら音源を買い換える余裕も無いのでこのまま使うことにしました。全てシーケンスソフト上でやればいいのさ。(笑

MIDI音源も手に入り、シーケンスソフトや再生ソフトも先輩から頂き、とりあえずの環境は整いました。
しかし、どうやって曲データを作っていいのやらさっぱりわかりませんでした。そこでまたまた先輩に相談することに。

のっぽ:「曲データの作り方が分からないんですが、何か参考になるような物はありますか?」
先輩:「それならパソコン通信でデータとかを手にいれれば良い。有名なのはゆいNETだな。」

パソコン通信・・・昔からパソコンを使っている方は分かるかもしれませんが、ネット世代の方は聞いた事があると言う程度でしょうか。

パソコン通信とは、アナログモデムを使って電話回線を経由して相手方ホスト局に接続し、ホストPCとの通信を確立して
テキスト文字を中心としたデータ通信を行う通信手段のことです。バイナリファイルのやり取りも可能です。
インターネットが普及する以前から、パソコンユーザー間でのコミュニケーションに使われていました。
大手のサービスとしては、PC-VAN(現BIGLOBE)やNIFTY-SERVE(現@NIFTY)が会員数 数百万人で有名です。

サービス当初は300bpsというスピードでしたが徐々に高速化され、のっぽがパソコン通信を始める頃には14400bpsや28800bps、
更には33600bpsという高速なモデムもありました。アナログモデムの最高能力は57600bpsまでありますが、この56kbpsを利用した
パソコン通信サービスは、ほとんど無いと思われます。

パソコン通信とは離れますが、のっぽが最初にインターネットの存在を知ったのはWindows95が発売されて暫くした1996年頃だったと思います。
インターネット初期の頃は今のようなブロードバンド環境は整っておらず、アナログモデムで接続する方法が一般的でした。
今のように画像たっぷりなサイトではなかったようですので、アナログモデムでも十分楽しめていたのではないかと思います。

当時はプロバイダの種類も少なく、接続料金も高かった・・・。ISPのベッコアメ(bekkoame)経由で繋ぐ場合、月額料金が\39800だったと思います。
そのチラシが職員室に置いてあり、それを見て「こんなに高いんじゃ絶対にインターネットなんかするもんか!」と心に決めていた時期もありました。
今ではご覧の通り、パソコンとネットが無くては生活できなくなってしまいました。(笑

話が逸れてしまったので元に戻します・・・(笑

パソコン通信用のソフトはいろいろとありましたが、MS-DOS用で一番使い勝手の良かった有名なソフトは、やはり「WTERM」でしょうね。
パソコン通信上で開発されたフリーソフトで、雑誌の付録のフロッピーやモデムに付属していました。みんな使ってましたね。
このWTERMにはマクロ機能というものがあり、設定さえしておけば全て自動でこなしてくれると言う便利なものでした。

相手先ホスト局へ電話をかけるところから始まり、自分のIDとPASSでログインして各フォーラムやサービスメニューを巡回し、更新されている
記事だけを自動でダウンロードし、フォーラムへの書き込みも自動でやってくれます。全てを終えたらログアウトして電話を切ってくれます。
マクロ動作中の通信ログは全てHDDへ保存されていますので、電話代を気にすることなくオフラインで閲覧出来ます。
あ、もちろんオンラインで全手動で通信することも出来ます。しかし、電話代が掛かってしまうのでみんなマクロを組んでました。
今のように電話代が安くなかった時代です。市内通話でも3分10円掛かってましたから。今なんか全国一律3分8.4円ですもんね〜。

しかし、パソコン通信をやるとなると、MS-DOSの知識や通信プロトコルの知識など、いろいろと勉強しなくてはなりませんでした。
今でこそ誰でもインターネットへ接続できるようになりましたが、昔は知識のあるユーザーしか出来なかったようです。

で、のっぽが一番利用していたのが、上にも出てきたMIDIを中心とした総合サイト 「ゆい−NET」。
神奈川県鎌倉市にホスト局を置き、全国から毎日のようにコア(!)な人たちが集まっていました。それ故、問題もあったようですが。
WTERMを使ってゆいネットへ繋ぐと、まず最初にこのようなテキストが出てきます。

******************************************************************************
$$$$    Welcome to this ゆい World!   $$$$
******************************************************************************
         ◆  《鎌倉》 ゆいNET  ◆ SINCE 1991.12.1
##############################################################################
     Computer Music を中心とした総合NETです。
##############################################################################
          %%「ゆいNETの時間制限案内」%%
通常時間帯  AM 3:00〜PM 9:00 会員は15分  GUEST 5分
規制時間帯  PM 9:00〜AM 3:00 会員は10分 GUEST 5分
------------------------------------------------------------------------------
一般会員専用の回線(全部の会員が使用する事が出来ます)
300〜14400bps (MNP5/LAPV) -- 0467−44−0643(代表回線)
カンパ協力会員回線(レベル4以上の会員のみ使用できます)
300〜28800bps (MNP5/LAPV) -- 0467−48−3166(代表回線)
------------------------------------------------------------------------------
IDは ”YUI?????“ です。????? (5桁)に数字が入ります。確認して下さい。
------------------------------------------------------------------------------
User ID を 8 文字でどうぞ。ゲストの方は GUEST をどうぞ。
User ID = YUI*****
Password = @@@@@@@@@

ここでまず自分のIDとPASSを入力し、ログインします。それからはメニューコマンドで記事を読むもよし、データを落とすもよし、
知り合いへメールを送るもよし、曲データの感想を書き込むもよし。自分のやりたいことだけをマクロに組み、実行させてました。
ちなみに、ゆいネットのメニューは以下のような感じです。接続時間が深夜だゴルァ!という突っ込みは無しの方向で。(爆

今回アクセス時刻(96/04/09 3:14:14)
前回アクセス時刻(96/04/03 2:02:50)
おいでやす たーくん(YUI***** Level=3)さん。CONNECT 14400/V.42bis
チャンネル #18 に接続しました。
あなたのアクセスは、1196385番目です。
● メイン・メニュー ● KT-BBS Ver6.21改
------------------------------------------------------------------------------
N ・・ 新メッセージを読みます     F ・・ データファイル・ライブラリ
EW ・・ ボード書きこみ用コマンド    R ・・ ボード一覧&選択して読む
B ・・ ボード一覧&未読数表示     M ・・ メールを読みます
EM ・・ メールを送ります        EB ・・ バィナリー・メールを送る
T ・・ 電報を送ります(リアルタイム)     C ・・ チャットができます
I ・・ 設定(ハンドル、メモ、読み出し巡回等)L ・・ Log記録 2500件表示(1日分)
U ・・ 会員リストを表示する      O ・・ 会員プロフィールを見る
H ・・ HELP!! (初心者解説)    Y ・・ システムインフォメーション
X ・・ メインメニュー表示の ON/OFF   _ ・・ ホストVer等の表示
# ・・ 現在のアクセスのステータス   $ ・・ アクセス率の表示
W ・・ 誰がいる?(回線接続状況)   Q ・・ 回線切断 /またねー
------------------------------------------------------------------------------
N@ ・・ 未読を一気に読みます FN ・・ 新規ファイルを一度に見ます

ちなみに、曲データはファイルボードというところに格納されており、誰でもダウンロードする事ができます。
しかし、電話料金と制限時間の関係上、ダウンロードするにはデータ管理No.を指定してまとめてダウンロードしなくてはなりませんでした。
KTBBSはデータがどれだけダウンロードされたかを表示しており、自分のデータがどれだけの人が聞いたのか知る事ができるので励みになりました。
すばらしい曲データもあれば、「何じゃこりゃ!」というような粗末なデータもありました。
試聴なんて事はできないので、実際にダウンロードして解凍するまでは分からないと言う、当たり外れがありました。

No ファイル名  サイズ DL 日 付   アップ者ID コメント
------------------------------------------------------------------------------
222:ONLY_24.LZH 8K 254 96/03/05 YUI***** RCP>55>Only You −Ending−
221:ONLY_03.LZH 6K 242 96/03/05 YUI***** RCP>55>Only You -来夢のテーマ-
_73:ONLY_01.LZH 7K 229 96/02/21 YUI***** RCP>55>Only You あやめのテーマ ×3

こんな感じです。コメント欄が何だかな〜と今更ながら思ってしまいますが、あの頃は何でも出来ました。(笑

今では作者の方に連絡を取ろうとすると、メール等でできますが、パソコン通信でもメールを送ることはできました。
事前に文章を作っておき、ゆいネットへログインするとともにダイレクトでホストPCへ送付。
相手方にはログイン時にメールが届いてる旨が表示されてますので、ダウンロードすれば読むことが出来ます。


インターネットが普及した今、このようなパソコン通信は過去の通信手段として葬り去られてしまってます。
しかし、草の根BBSを通じて全国の仲間といろんなやり取りが出来ていたのも事実です。
今となってはのっぽもインターネットにお世話になっていますが、パソコン通信の貴重な体験は
いつまでも忘れないようにしたいと思います。あの頃の時間は二度と戻らないのですから・・・。

その6以降は時間の都合上、作成休止させていただきます。
いや、ネタはあるんですけどね、子育てじゃ家事じゃやらないといけないもんで・・・。(涙

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